名古屋コーチンについて

【 名 称 】
「名古屋コーチン」という名前は商標名であり、品種名は「名古屋種」と言います。
用途別では、美味しい肉質で卵をよく産む鶏、すなわち「卵肉兼用種」に分類されます。

【 歴 史 】
名古屋コーチンの起源は明治後期にさかのぼり、旧尾張藩士の海部兄弟(壮平・正秀)が尾張の地鶏と中国から輸入された鶏(バフコーチン)を交配し改良を重ねて誕生させた「海部種」に始まります。
「海部種」は栄えある国産実用品種第一号となり「名古屋コーチン」の呼び名で明治後半から大正にかけて大規模に飼育されるようになりました。(その後、大正8年に「名古屋種」と改名)
第二次大戦後はブロイラー等の外国種の導入により一時は絶滅の危機に瀕しましたが、近年あらためてその味わいが評価され、地元農家や農業試験場の方々の努力により復活を果たし、現在では日本三大地鶏(名古屋コーチン、薩摩鶏、比内鶏)の一つとして全国にその名を馳せています。

【 形 態 】
成鶏はオスで約4kg、メスで3kg弱
茶褐色の羽を持ち、脚は鉛色

【 肉 質 】
長期間(5ヶ月前後)の飼育を経て出荷される名古屋コーチンの肉質は、ブロイラーと比べ赤味の帯び方が強く、香りの良い脂肪がほど良く分布しています。食感は充実感があり弾力性に富み、ジューシーな歯応えがあります。
鶏肉の美味しさやコクのもととなるアミノ酸がバランス良く含まれており、深みのある旨味があります。また、低脂肪、高蛋白のうえ鉄分やカルシウムが豊富でとてもヘルシーです。

【 卵 】
名古屋コーチンの卵は一般にある白玉卵と赤玉卵のちょうど中間のような、淡く美しい桜色をした卵殻が特徴です。
卵黄色は濃く、滑らかな舌触りがあり濃厚なコクがあります。
ちなみに一羽にコーチンが一年間に産む卵の数は200個程です。

【 ラーメン作りにおけるポジション 】
言うまでもなくスープ作りの要として用いられ、丸鶏、ガラ、モミジ(足)等の形で使われています。
また、肉の部分はチャーシューとしても利用されています。

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